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犬の脳の病気 ジステンパー感染による障害 |
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犬はイヌジステンパーウイルスという名称のウイルスに感染するとなる感染症です。多くの場合には生後6ヶ月以内の犬がかかる病気です。
このウイルスを持った犬のくしゃみや咳などからの飛沫感染、鼻水や目やに、よだれ、おしっこ、食べ残した食事、口に入れた食餌の残りなどを口や鼻から直接感染して発症します。
口や鼻から入ったウイルスは、気管支周囲のリンパ系組織に侵入して呼吸器、消化器、皮膚の上皮細胞など全身に広がります。
感染すると様々な症状をおこし、最後には中枢神経の神経細胞に感染して脳に障害をもたらします。
病状のチェック |
子犬がジステンパーウイルスに感染すると、3日から1週間くらい経過した後に、発熱や食欲不振が2〜3日続くことが多いようです。
でも軽い症状のように感じることと長く続く症状ではないために見過ごしてしまうのです。
免疫力の整った成犬の場合には、ウイルス感染してもそのまま自然に治癒してしまうことも多いのですが、免疫力の弱い子犬や老犬になると弱っている体力につけこまれることが多いようです。
犬の症状としては、発熱、食欲不振からはじまり、食べないために元気がなくなってやせてきます。
さらに、結膜炎や角膜炎をおこすこともあり膿のような目やにがでるようなこともあります。
その他にも、嘔吐、悪臭のある下痢、血便、咳、くしゃみ、濃い鼻汁、呼吸困難など、さまざまな症状がでます。
さらに進行すると、不必要な興奮状態になったり、てんかん発作、むやみにぐるぐると回転したり、ちょこっと短めのけいれんをちょくちょくするようになったり、下半身のまひなどの症状があらわれることがあるようです。
診断と治療・予防法 |
心臓疾患の犬が似たような症状を見せることがありますが、神経症状に至ることがないのでウイルス感染を疑います。また、成犬よりも抵抗力の弱い幼犬に多く発症するのも特徴です。
残念ながら完治させる治療法が未だ確率されていないため、二次感染を防ぐために抗生物質の投与を行います。さらに犬の症状によって嘔吐や下痢を防ぐ薬剤や発作を抑える抗けいれん剤や鎮静剤などの薬剤の投与をして対症療法をおこないます。
体力がないため栄養や水分の補給をおこない体力回復を高める治療も同時に行います。抵抗力をつけて犬自体が体内のウイルスに対する抗体ができるようにするためで、抵抗力によって自然治癒してくれることを期待するしかないのが現状です。
顔や手足が終始ピクピクっと動いてしまうチック症状や麻痺などの神経症状が後遺症として残ることも多いようです。
予防法はなんといっても幼犬期から老齢期に至まで常にワクチン投与をすることです。特に体の弱い体質の幼犬の場合はこの病気は用心しなくてはなりません。そのためワクチン投与の回数を多くする必要があるかもしれません。
高齢犬や老犬に多いのが、それまで毎年投与していたのに「今年はいいよね」という飼い主の勝手な判断で感染するケースも少なくありません。
投与時期や回数などは獣医師と相談することをおすすめします。
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