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犬の急性腎炎(きゅうせいじんえん)・急性糸球体腎炎 |
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犬の急性腎炎は、腎臓の内部にある糸球体の基底膜(きていまく)が何らかの原因で突然に炎症を起こす病気です。正式には「急性糸球体腎炎」といいます。
人間と違う点は、人間の場合は細菌感染がもとになって糸球体腎炎にかかることが多いのですが、犬の場合は細菌によって感染することはあっても症状が軽く、病変もすぐに消えてしまうことが多いようです。
しかし、アデノウイルス(イヌ伝染性肝炎)などのウイルスに感染した場合や、免疫作用に異常をきたした時、毒性を持つ物質などの場合には糸球体の基底膜に異常をきたすことがあります。
症状のチェック |
犬がこの病気になると、腎臓に特に大きな病変が生じることがないのでいつもと同じ生活をして、異常を感じ取ることはできないようです。
糸球体の基底膜が変化すると、腎臓から余分な窒素化合物をうまく排泄することができなくなって血液中の窒素化合物の濃度が徐々に高くなって高窒素血症になります。
犬は食欲がなくなったり、元気がなくなったりします。また、おしっこの量が減る(乏尿)になることもあります。
さらも嘔吐や脱水症状もみられます。激しい時にはけいれんなどの神経的な症状がでることもあります。
また、口の中で出血をしていたり、口臭がアンモニアのような匂いになったりすることがあります。
診断と治療 |
ウイルス感染、毒物中毒などになっていないかを調べます。また、血液検査をして血液中の窒素濃度やカリウム、リン、カルシウムなどの電解質の濃度検査をして判断します。
治療法としては、糸球体腎炎を引き起こす原因となる病気があるのであれば、その病気の治療を行います。それと同時に急性腎不全の治療と同様のことを行います。
脱水症状や血液中の電解質の調整のために、輸液を行います。
これにより、おしっこの量を増やして血液中の有害な窒素化合物を取り除く効果を期待します。
まれに、血液の透析を行うこともあります。
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