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犬の前房出血(ぜんぼうしゅっけつ) |
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犬の眼球の角膜と虹彩の間の前眼房で出血がおきて目が真っ赤になるのが前房出血です。目の血管の先天的な異常、全身性の血液凝固障害、血管が弱くなって出血しやすい特殊な病気などが原因でおこります。
交通事故で目の周辺を強く打ってしまったり、尖った物が目に当たって角膜に穴があくなど、一般的には事故などによる外傷が原因で発症することが多いようです。
まれに、ブドウ膜炎や慢性緑内障などの目の病気が原因になって出血をおこすこともあります。
病状のチェック |
犬の目の角膜のすぐ後ろにある前眼房で出血を起こすため、顔の正面から見ると眼球が真っ赤に見えます。視力が損なわれてしまうような出血の場合には、犬の運動能力が著しく制限されるケースもあります。
外傷性ではい場合には痛みを伴う症状は少なく、見た目には気にする動作やしぐさをあまりしません。ただし、外傷性の傷や打撲、ブドウ膜炎などの場合には、はぎしい痛みが生じるため、犬はしきりに目を気にして前足でこすったり床に押し付けたりして痛みのあるしぐさをします。
診断と治療 |
前眼房に出血が認められると、犬の眼球を見ただけで判断できます。そして原因を知るためにより詳しい検査をします。
前眼房の出血そのものは、少ない量であれば時間とともに自然に体内に吸収されます。再出血がおこらなければ数日後にはもとの状態に戻ります。しかし、出血の吸収が遅い場合、ブドウ膜炎などのより重篤な病気を併発していることが疑われます。
その場合、虹彩が他の組織と癒着していまうこともあるため、虹彩を強制的に開閉して癒着を防ぐ施術をします。これにより眼房を満たしている眼房液の流れがスムーズになります。ブドウ膜炎の併発を防ぐために、全身的な内科療法を併用することも多いようです。
犬がかかりやすい主な目の病気
角膜と結膜の病気
●角膜に炎症が生じてはげしく痛む【角膜炎】‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥詳細を見る>>
●角膜の傷口から眼球の内容物が飛び出す【角膜裂傷】‥‥‥‥‥‥‥‥詳細を見る>>
●目の病気の中では一番多い結膜に炎症をおこす【結膜炎】‥‥‥‥‥詳細を見る>>
●目が乾いて角膜と結膜に炎症をおこす【乾性角結膜炎】‥‥‥‥‥‥詳細を見る>>
まぶたと涙器の病気
●まぶたや周辺が赤く腫れ、放置すると慢性化する【眼瞼炎】‥‥‥‥詳細を見る>>
●まぶたが内側にめくれて二次的病気を誘発する【眼瞼内反症】‥‥‥詳細を見る>>
●まぶたが外側にめくれて目の炎症や潰瘍をおこす【眼瞼外反症】‥‥詳細を見る>>
●つねに涙があふれて目の周りが汚れてしまう【流涙症】‥‥‥‥‥‥‥詳細を見る>>
●第三眼瞼腺が赤く腫れて飛び出してしまう【チェリーアイ】‥‥‥‥詳細を見る>>
眼球の病気
●眼球がまぶたの外に飛び出してしまう【眼球の脱出】‥‥‥‥‥‥‥‥詳細を見る>>
●眼球が出血して真っ赤になる【前房出血】‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥詳細を見る>>
●虹彩と毛様体に炎症がおこり眼球がにごる【ブドウ膜炎】‥‥‥‥‥詳細を見る>>
●視野が狭くなり、進行すると失明するとこもある【緑内障】‥‥‥‥詳細を見る>>
●水晶体が白く濁って視力が低下、失明することもある【白内障】‥‥詳細を見る>>
●事故や病気が原因で網膜が眼底からはがれる【網膜剥離】‥‥‥‥‥‥詳細を見る>>
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