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犬の鞭虫症(べんちゅうしょう) |
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犬の鞭虫症は、長さ5〜7cmほどの鞭虫が盲腸に寄生して貧血や腸炎などをおこします。
犬に寄生するイヌ鞭虫は、細長い前端部を盲腸の粘膜の中に深く潜り込んで寄生します。
鞭虫は成虫になると多数の虫卵を生んで、糞便とともに外界に排出されます。
排出された虫卵は、2〜4週間後には感染子虫を含んだ成熟卵になります。犬がこの成熟卵に汚染された食べ物や食器などを舐めたりする(経口感染)と感染します。
感染した成熟卵は、小腸でふ化して粘膜の内部に侵入して発育を維持します。その後、小腸に戻って盲腸や結腸に達して寄生します。
病状のチェック |
犬の鞭虫が少数であれば、これといった症状はあらわれませんが、数が多くなれば激しい症状がでるようになります。
さらに、鞭虫以外の腸内寄生虫などの混合感染があると病状はより悪化します。
鞭虫が少数の場合には、ときどき軟便になったり排便の最後にちょっとドロッとした血便などがでることがあります。犬は普段とかわらない生活をしていることでしょう。
多数の場合には、犬はお腹が痛むしぐさをとり食欲がなくなって、常に下痢便します。さらに粘血便を出すようになります。
毛づやが悪くなって痩せはじめます。貧血症状や脱水症状などの全身症状もあらわれます。
診断と治療、予防法 |
犬が粘液性の下痢便をした段階でイヌ鞭虫症を疑います。便をスライドグラスに塗って顕微鏡で調べる塗抹法か、便を食塩液の中に入れ鞭虫などを分離する浮遊法を用いて鞭虫の卵を見つけます。
治療法としては、軽度の鞭虫症の場合は駆虫薬を投与するか皮下注射するだけで治すことができます。
重症の場合には、駆虫薬の投与と同時に、腸炎に対する処置や栄養補給などの対症療法をおこないます。貧血などが激しい場合には輸血をおこなうなどの緊急処置を施すこともあります。
日頃から糞便処理を速やかにおこないましょう。鞭虫の成熟卵は草などの下で1年以上も生きていますから、じめじめした場所などでの生活は避けましょう。
乾燥には比較的弱いので、犬の生活環境を清潔に保って適度に乾燥させるような配慮をしてください。犬が使っている寝床や毛布、タオルなどは掃除機をかけて日光消毒をするのがいいでしょう。
主な犬の内部寄生虫による病気 |
●子犬の感染率が高く消化器に障害をおこし死亡することもある【回虫症】‥‥‥‥詳細を見る>>
●多数が寄生すると栄養失調や貧血をおこす【鞭虫症】‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥詳細を見る>>
●1〜2cmの白い虫が小腸に寄生して腸炎や栄養不良をおこす【鉤虫症】‥‥‥‥‥‥詳細を見る>>
●ノミが宿主となり小腸の壁に吸着、軟便や下痢をする【イヌ条虫症】‥‥‥‥‥‥詳細を見る>>
●蚊の媒介によってイヌ糸状虫が心臓や肺動脈に常駐する【フィラリア症】‥‥‥‥詳細を見る>>
犬の鞭虫症におすすめのジェネリック薬品
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